女性の社会進出が進み、「キャリアを磨きたい!」という志向が強まる一方で、「家庭とも上手く両立したい!」と悩んでいる人もいるのではないでしょうか?
働き盛りの20代は、できる仕事が増えてやりがいと責任を感じながらも、結婚や出産、育児といったライフステージの変化が目まぐるしい時期でもあります。
「今の仕事はやりがいがあるけど、このままでいいのかな?」「成長はできるけど、忙しすぎて結婚や出産なんてできない」なんて不安から、「転職」を決断することもあるでしょう。実際、20代のうちに転職を経験する人は3割以上もいるというデータもあるのです。
経験を積むためには3年は勤めるべき、という意見をよく耳にしますが、ではどんなタイミングが最適なのでしょうか?
今回は、あなたらしいライフデザインを実現するための「20代女性の最適な転職のタイミング5選」をご紹介します!
「やりたかったことと違う」ときは、早めの行動が吉!
入社したばかりでも、何年か経って担当の業務が与えられたときでも、「本当にこれが自分のやりたかった仕事なの?」と疑問を感じたときは転職を考えるべきタイミングです。
その疑問が一時的なものなのか、これからも続くであろう長期的なものなのかで違ってきますが、将来的にも解消されないような場合は、女性はすぐにでも転職に踏み切ることをおすすめします。
「まずは3年」という一般論に捉われていては、貴重な学ぶ機会を失いかねません。また、3年を待つ間に結婚や出産が重なると、なおさら出遅れてしまいます。
そのため、新しい環境でチャレンジするのであれば、早い方がいいのです。
とはいっても、まだ経験を積んでいない時期であると、なかなか選考を通過するのは難しいでしょう。
特に人気の職業を希望するのであれば、「3月~4月」「9~10月」の求人数が増加する時期に合わせてみましょう。
すぐに後任が決まらない環境にいる場合は、引き継ぎのスケジュールも考慮してその数カ月前からスタートすることが望ましいです。
しかし、転職後に現在の勤務先とは違う地域に移ることを希望する人は、転職期間の宿泊・交通費や、内定後の引っ越し費用がかかります。
新しい勤務先からの補助がないことも多いので、貯蓄の状況によっては賞与や退職金が受給できるタイミングまで少し待ってみた方がいい場合もあるでしょう。
「好きな仕事だけど、自分の時間がない」ときは、状況の見極めを!
働いていると、どうしても忙しくてプライベートの時間が犠牲になってしまうというときもあります。「毎日がつらくてもうやめてしまいたい……」なんてネガティブな感情でいっぱいになってしまうこともあるでしょう。
そんなとき、転職すべきかどうか判断するためにはふたつの視点で考えることが重要です。
まずひとつは、「その仕事が好きかどうか」です。最近は就職・転職希望者に有利な「売り手市場」が続いていますが、その意味をしっかりと理解しなければなりません。
誰もが希望する職種や企業に勤められる時代、ではないのです。
人手不足が深刻化している職種・企業の求人が極端に多い一方、人気な職種・企業は相変わらず「買い手市場」のままなのです。
20代前半では特に、専門的な知識や資格をもっている人を除いては、経験を積むことも次のステップに向けて必要になってきます。大変なときは自分が1番成長できるチャンスでもあるのです。
そしてもうひとつが、「大変な状況がいつまで続くか」です。将来的に結婚や出産を希望する人は、その状況が長引いたときに両立していけるかを軸に考え、キャリア志向で結婚や出産を希望していない人は、役割や責任が増えたときに乗り越えられるかを考える必要があります。
そのときに参考にするのが身近な先輩や上司の働き方です。先輩や上司は自分の将来の姿です。スキルアップしても乗り越えられないような状況であれば、転職を考えるべきタイミングでしょう。
「キャリアアップに挑戦したい」ときは、キャリアプランの設計を!
仕事に慣れて楽しくなってくると、ときには物足りなさを感じたり、もっと自分の力を試してみたいと思ったり、キャリアアップの道へ挑戦してみたくなりますよね。
女性でも男性に負けずバリバリ働いて管理職や独立というのも夢ではありません。
今の仕事で胸を張って「この仕事ができます!」「強みはこれです!」と言えるものがあるのなら、新たな環境に飛び込むチャンス。
もう少し今の職場で成長できそうと感じるのであれば、その目標を達成したときが最適なタイミングです。
そんなキャリア志向のあなたが転職を考えるときには、5年後、10年後のキャリアプランを描き、「なりたい自分」と「叶えたい夢」を具体的に考えてみましょう。
そうするとあなたが思い描くキャリアとは「収入が高いこと」「専門性が深まること」「役職が上がること」「仕事の幅が広がること」など、方向性が見えてきます。そこまでくると、評価制度や待遇面、研修制度など、転職先を選ぶ際に確認しておくポイントを間違えることはなくなるでしょう。
また、女性の場合は特に、採用担当者側も転職理由が気になるものです。前向きに仕事にチャレンジしたいという姿勢を存分に伝えることで、新たな職場があなたの夢を応援し、叶えるための環境を整えてくれる味方にもなるのです。
「結婚が近づいた」ときは、パートナーとよく相談をしましょう!
女性が社会で活躍していくことに伴い、晩婚化が進んでいますが、まだまだ20代で結婚するのが憧れという人も多いでしょう。
せっかくのご縁、大切にしたいものです。
「彼の勤務地が遠いから」「休日を合わせたいから」「家庭の時間を大切にしたいから」など、転職を考える理由はさまざま。結婚を機に、とはよく聞きますが、実際のところ転職と結婚、どちらを先にすべきか悩みますよね。
まず覚えていただきたいのは、転職と結婚を同じ時期にするのは避けた方がよいということ。
結婚を見据えて引っ越しが必要な場合、居住地を先に決めて通えるエリアで転職を決めることはあっても、全てが同じ時期では、新しい環境と慣れない生活で、どちらかを諦めてしまうことも……。
そんなときは、まずパートナーと将来のプランをじっくり話し合い、譲れない条件をピックアップしましょう。
例えば、お互いに仕事を充実させたいという場合は、生活の基盤を固めるために結婚を先にして、じっくり転職先を選ぶことがおすすめです。
逆に、早いうちに出産を望むのであれば、転職を先に行う方がいいでしょう。
というのも、転職後、数カ月は試用期間でお休みが取れないことも多く、自分の裁量で時間管理をするというのも難しいでしょう。
転職後すぐに産休に入ることをよく思わない人も多いものです。戻ってきやすい環境を作るためにはある程度の時間と信頼が必要なのです。
「突然の介護がはじまった」ときは、あなたの将来を1番に考えて!
晩婚化と少子高齢化が進む日本では、20代の若いうちでも、親の介護を理由にこれまでの仕事を続けられないという人が増え続けています。
一人っ子で未婚の人は特に、「自分が何とかしなければ!」と強く思うものです。
兄弟・姉妹がいて、既婚の人でも、自分を育ててくれた親の介護とあれば、とてもつらく悩むもの。最近では育児と介護が同時に重なる「ダブルケア」も国全体の課題となっています。
介護にあてる時間を確保するため残業がない仕事を探したり、地元を離れている人であれば親のすぐそばに戻ったり、すぐにでも行動しなければと思いがちですが、介護は子育てと違って、状況が読みづらいのです。
子育てであれば、小学校に上がったら日中はフルタイムで働ける、養育費にいくらかかるなど、先読みできますが、介護の場合は平均で4年以上、長い人で10年以上と続くのです。
認知症などが進むにつれて目が離せなくなる一方で、費用も高額になってきます。一度キャリアを離れると、同じ水準に戻るのは難しいものです。
収入が途絶えると、介護もできません。そして、介護が終わったとき、残されるのはあなたの生活なのです。
介護費用は基本的に親の貯蓄でまかないながら、周囲の人やプロの手を借り、場合によっては遠距離介護という方法もとりながら、休暇制度や介護制度が充実している企業への転職を検討しましょう。
そのためには、日ごろから家族、職場、近所の人たちとコミュニケーションを上手にとることも大切です。
まとめ
20代の女性が転職するのに最適なタイミングは、仕事を通じてモチベーションが変わったときと、ライフステージや周囲の環境に変化があったときです。
いずれの場合も重要なのは、まずは「あなたがどうなりたいと思うか」です。つらい、苦しいといったときも即決せずに、自分が成長するために必要な試練のときなのか、やめるべきときなのか、冷静に見極めましょう。
20代を過ぎての転職は、スキルや経験が企業から求められます。将来を長い目で見据え、あなたらしく働き続けるための「準備の期間」として、転職のタイミングを見極めましょう。