50代の転職になると、「厳しい」「無理」「決まらない」「失敗」などといった印象を持つ方も少なくないのではないでしょうか。
実際に、50代の転職は20代30代と比較して、成功率は格段に下がります。
ただ、それでも「定年退職まで我慢したくない」、「事情があって転職しなければいけなくなった」という方もいらっしゃると思います。
そこでこの記事では、実際に、50代で転職を成功させた私が
- 50代転職はなぜ厳しいと言われるのか?
- 転職を決意する前に考えてもらいたいこと
- 転職を成功させるための方法
などについて解説していきたいと思います。
この記事を読めば、あなたが転職すべきかどうか、どう進めていけば良いかががわかるようになるでしょう。
1. 50代の転職は難しい?それでも転職すべき理由とは?
1-1. リストラに備えて(大企業でも安泰の時代は終わった)
バブル期に32社も占めていた世界の時価総額ランキング50社に入る日本企業は今ではトヨタ自動車1社のみとなりました。
かつての重厚長大の時代はとうに過ぎ去り日本を支えてきた製造業は見る影もなく、ランキングには金融・IT関連企業を名を連ねます。
リストラは大企業も例外ではなくなっており、千人単位の早期退職者の募集をメディアで目の当たりにした方も多いのではないでしょうか。
そしてその影には関連会社の万人単位のリストラと数十万単位の家族の生活の不安が隠されています。
どんな会社にいても安泰などありません。
1-2. 家族の介護に備えて
50代には高齢となった両親の介護から、なかなか職場では話題に上らない配偶者や、子供たちのメンタルの病や障害といった問題も意外なほど多くあります。
本来は教育費用や住宅ローンなどの抱える荷物が減っていくのが50代でしょう。
しかし、不可測の介護への備えや負担をこれまでの将来設計に含めてない場合もあり、転職という事態が起きるのも否定できません。
1-3. 後悔のない社会人人生を送るために
ここまで頑張ってきた社会人人生、この時期に襲いかかってくる不安はリストラや家族の介護ばかりではありません。
頑張ってきた人ほど、この時期自分の人生を振り返って、社内での納得のいかぬ処遇ややりがいを求めて転職の気持ちが頭を持ち上げてきます。
一度しかない人生の大部分を占める社会人人生を後悔なく送るために50代で転職を考えることを間違いと言い切ることはできないでしょう。
2. 50代の転職が厳しいと言われれる理由
2-1. 50代で未経験の転職は可能?
50代で初めての業種・職種を経験をする方にとって転職はかなり厳しいものであります。
ただし、不可能ではありません。
そのために、まずは自身の現実を受け入れ価値観を変えなければなりません。
<受け入れなければいけない価値観>
- 50代未経験の転職は大幅に年収がダウンします。
- 入社してもほとんどが年下の先輩です。
- 新人なので、立場は一番下からスタートです。
- 未経験なのでわからないことだらけです。素直に教えてもらう必要があります。
- 培ったスキルや経験は活かせることもあるかもしれませんが、自分の過去の成功体験にしがみついてはいけません。
50代に限らず転職でははそういった考えれば当たり前のことを受け入れなければならないのです。
2-2. 【50代の転職】成功率と決まらない理由
50代の転職率は3%台と言われています。(総務省データによる)
決まらない理由は、大きく転職希望者側と受け入れ先の企業側に問題があります。
それぞれ解説していきます。
①希望する条件(年収・職種・役職等)で受け入れてくれる企業が少ない
②(求人はあるにはあるが)自分がやりたいことではない
③(プライドがあり)面接でも上から目線などで話してしまう等
①希望する年収とそれに見合う能力・実績が見合わないことがある
②長期勤続での採用を目的としているので、年齢的に厳しい
③入社後に既存社員と調和できるか?若手と上手くコミュニケーションが取れないのではないか?等
このように転職活動は求職者と企業という両者の相思相愛がなければ、入社には至りません。
両者ともに理由があり、やはり年齢を重ねるごとに、妥協することが難しくなってしまうのかもしれません。
しかし、こういった企業側の事情を知ることで、面接でも挑み方は違ってきますので、是非、企業側の目線も気にしてもらうのが良いかと思います。
2-3. 失敗したらどうする?万一にも備えて
失敗の定義を、転職により維持していた生活が支えれなくなることとするならば、失敗しても今の生活を支えることの出来る最低のラインを確認しなければなりません。
仮に転職をしなくても、老後の人生設計のための副産物になります。
余裕を持って生きるためにミニマムの生活を知り、万一に備えることです。
3. 転職に踏み切る前に考えておくこと
3-1. 50代でも若いと言われる現実
『人生100年時代構想』や健康寿命男性72.14歳・女性74.79歳を考えても50代の転職で残り20年ほどの社会人人生が確保できます。
50代の転職をターニングポイントとして考えてみる十分の時間があります。
これまで30年間ほどの社会人人生はそれなりの過程、積み重ねをして現在にあるに違いないでしょう。
ただ、脂は乗りきり会社の原動力となってきたこれまでとは違い、体力は落ち、いささか健康にも不安があるかも知れません。
しかし、未経験の仕事に就こうともゼロからのスタートではないのです。
あなたが生きてきたこれまでのすべてがこれから活きてきます。
3-2. 今あるスキルだけで満足せず、新しいスキルの習得を
認識しないといけないのは『自身を知る』ということです。
そして、転職を考えることとなった理由を反芻(はんすう)してみてください。
ご自身が第三者からどれくらいの評価を受けるのかのご自身の『市場価値』がこの先を指し示してくれます。
ここで忘れてならないのは、会社での役職や実績、資格以外にあなたがこの30年間で培ってきた『人間力』です。
そしてこの『人間力』を高めていく努力をこれからも怠らないでください。
4. 50代で転職を成功させる3つの方法
4-1. 今までの経歴を活かして転職する
『60歳定年』は死語となりつつあります。
『人生100年時代構想』とともに定年は先に延びており、今後私たちの寿命の延長とともに働くことの出来る時間は長くなるでしょう。
50代のあなたがこれまで軌跡を残してきた社会人人生を活かすために同業もしくは同種の仕事を探す。
今までの経歴を活かせば、転職できる可能性がある無料のサービスを集めました。
求人があるか一度登録して、問い合わせて見ましょう。
4-2. 人手が足りない業種や職種に転職する
現在人手が足らない仕事は読み替えればこれから伸びていく仕事です。
最後の転職と考えて今後伸びていく介護業界のような業種をおすすめします。
高齢者数(人口比率)27.3%、後期高齢者13.3%は2018年の数値、右肩上がりに高齢者人口は増大します。
そんななか、案外知られていない障害者介護も慢性人手不足です。
知的・身体・精神障害者数は(人口比率)6%にも上るのです。
- 自身の両親の年齢に近い高齢者の介護
- 自身の子供に近い若者から高齢者までの障害者の介護
は多少の違いもあり、やりがいも見つかったりするかも知れません。
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無資格・未経験であっても歓迎される介護施設は多くあり、すぐにでも就業できる人を探しています。
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4-3. 自分を必要としてくれる会社からオファーを受ける
企業は豊富なキャリアを求めています。そして、即戦力を求めます。
それを企業とマッチングするには人脈を使う、求人先に直接飛び込むなどの方法がありますがこの両者はなかなかハードルが高いです。
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5. まとめ
50代の転職は簡単ではありません。しかし、それと同時に残された時間もチャンスも多くはありません。
自分を見つめ直し、家族と話し合い生涯に渡っての幸せを求めたいものです。
そのためには自分に合った転職サービスを利用しましょう。
転職を実現して、
- 自分のライフスタイルに合った職場
- 人間関係も良くストレス無く仕事の出来る職場
を見つけましょう。
このことををよく認識して、今まで身に付けてきた『キャリア』と『人間力』を総動員してチャレンジしてみてください。